曲突徙薪(きょくとつししん)第8号

西九州新幹線とリニア中央新幹線

 西九州新幹線「かもめ」に乗車しました。といっても、私が乗ったのは嬉野温泉駅から武雄温泉駅までのわずか5分程度。そこから先、博多までの道のりは、いまだ着工のメドすら立っていません。この区間の工事を受け持つ佐賀県の住民にとって直接的なメリットが小さく、地元の支持が十分でないのが理由です。これと同じ構造は、リニア中央新幹線の通る静岡県にも当てはまります。理由はいろいろ並んでいますが、工事が進まない根本には、地元住民の利害があるものと思います。

 乗り鉄の私としては、生きている間にリニアには乗りたいと思っています。地域ごとの利害が対立する問題について、国民全体の利益の観点から、あるべき政策を進めるのが永田町と霞が関の役割のはずです。ここはぜひとも、静岡県と山梨県の県境を変えるぐらいの覚悟をもって、リニア中央新幹線を実現してほしいものです。

 次回「曲突徙薪」は、9月15日(金)の更新予定です。 

曲突徙薪(きょくとつししん) 第8号
発行日:2023年8月15日
発行者:尾藤 剛 (リボーン合同会社 代表社員)

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